一般社団法人日本看取り士会/一般社団法人日本看取り士会

大家族構想 ~ 母性で支えるまちづくり

誰もが最期まで尊厳を持って生き、安心して旅立てる社会へ。

日本看取り士会は、2026年4月より「大家族構想 ~ 母性で支えるまちづくり」事業を開始いたします。

家族や地域のつながりが弱まる今、私たちが目指すのは、血縁だけに頼らず、地域そのものを家族のように支え合える関係を、もう一度つくっていく取り組みです。

岡山市で運営している「こども・おとな食堂 ももたろう食堂」や、看取り士 / 見守りボランティアの”エンゼルチーム”の活動を土台に、住まい・交流・見守り・看取り支援をゆるやかにつなげて、地域づくりを進めてまいります。

なぜ、大家族構想が必要なのか

少子高齢化、単身世帯の増加、未婚・晩婚化などにより、「おひとりさま」の中高年・高齢者が増えています。暮らしの中で、次のような困りごとが起きやすくなっています。

  • 介護や看取りを任せられる家族がいない「看取り難民」や、ペットの最期をどう迎えればよいか悩む人が増えている
  • 経済格差や孤立の影響で、支援を求めづらい人ほど生活基盤を失いやすい
  • 「どこで・誰と・どう最期を迎えればいいのか」という不安を抱えたまま暮らす方が少なくない

大家族構想は、この課題に正面から向き合い、地域に”支え合いの土壌”を広げていく挑戦です。

4つのキーワード

1. 多世代共生

子ども・若者・子育て世帯・高齢者・生きづらさを抱えた人・ペットが、同じ地域の中で自然につながり、日常の交流の中で見守り合える関係をつくります。

2. 互助循環

「助ける人/助けられる人」を固定せず、できること・得意なこと・空いている時間で役割を持ち寄る、循環型のコミュニティを目指します。

3. 地域の”母性”の再生

困っている人を自然に包み込み、「放っておけない」と手を差し伸べる――そんなあたたかな文化を地域に取り戻します。

4. 「安心して死ねる」環境づくり

日常の交流から介護・看取り、そしてペットの最期まで。人生のさまざまな局面を地域全体で支え、「最期のときに一人ぼっちにさせない」仕組みを整えていきます。

主な事業内容(2026年4月~)

  • 居場所としての食堂・サロン機能の強化ももたろう食堂を中心に、食事を通じた居場所づくり。看取り・介護・ペットの最期についても日常の会話の中で気軽に相談できる雰囲気をつくります。
  • 多世代の住まいと見守りネットワーク:シングルマザー、高齢者、若者が互いに見守り合う多世代シェアハウスや一時的な居場所づくりを進めます。
  • 地域ぐるみの連携:行政・医療・福祉・学校・企業等と連携し、岡山発の”大家族モデル”として全国へ発信していきます。

全国への広がり

大家族構想は、地域や発起者の状況に応じて選べる2つの参加モデルを用意しています。

  • 第1層(伴走支援あり):日本看取り士会の弁護士・保険を利用可能。立ち上げ初期の伴走支援で、看取りの家や居住支援を始めやすくする後ろ盾となります。
  • 第2層(ゆるやかな参加):食堂だけ、交流のみ、ペット看取り中心など小規模活動でも参加可能。理念・方法論・事例を自由に学べるネットワークです。

専門家からのコメント

「ここは看取りが必要とされる人たちとその家族や支援者が集まるだけでなく、安価でおいしい食事や楽しい会話を楽しめる場所です。このような交流の場は、いざ看取りが必要となったとき、顔なじみの関係ができ、地域の人たちで支え合える人間関係の土壌が形成される場だと思いました。」

── 日本保健医療大学教授(保健医療学部看護学科長)小林美奈子先生

構想の原点

日本看取り士会 会長・柴田久美子は、2002年に病院のない600人の離島で「看取りの家」を設立しました。地域ボランティアと訪問介護だけで最期まで寄り添った経験――金銭ではなく「時間」「思いやり」「食品・生活物資」で運営が成立した実証的体験が、この構想の根源にあります。

現在、岡山市北区津高で運営中のももたろう食堂で、小さな区域でも食堂を軸に地域がつながり、人が助け合う場が自然に育つことを現在進行形で実践しています。

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