2026年06月11日

花の季節、台湾研修に出かけた。日本からは7名の仲間とともに、海を越えての学びの旅である。
現地では看取り学上級講座を開講し、13名の方が新たに看取り士となられた。その真剣なまなざしと、命に向き合おうとする姿勢に、胸が熱くなる。
講座の後には、映画『みとりし』の上映会が行われ、150名もの台湾の皆様がご鑑賞くださった。
上映後、皆様が笑顔で迎えてくださる。その笑顔の温かさに触れたとき、笑顔とは、まさに最高のおもてなしであると強く感じた。多くの方が涙を流し、深い感動を胸に抱いてくださったことも、忘れられない光景である。
感想の中には、「柴田さんの優しい声と絶え間ない笑顔から、看取り士という仕事への情熱を感じた」とのお言葉もあった。
また、台湾で語られている「善終」という考え方と看取りの在り方が重なり合い、映画の中で医師としての倫理と葛藤の中で揺れる姿に共感されたという声も届いた。命の最期に寄り添うということは、国を越えて同じ問いを抱えているのだと実感する。
ある方は、ご自身のお父様を亡くされた体験を語ってくださった。倒れていたお父様の姿が、映画の一場面と重なり、10年経った今も胸が痛むとおっしゃる。
その深い悲しみの中で、この映画と出会い、これからは周囲の方々の心の支えになりたいと語られた。その言葉に、看取りの力の本質を見た思いがした。
さらに、その方は私の著書を三冊購入し、ご自身だけでなく、書店の店主や読書仲間へと届けてくださるという。本が人から人へと渡り、想いが広がっていく。その循環こそが、看取りの文化を育てていくのだと感じる。
今回の研修を通して、台湾の皆様のホスピタリティーの高さと、命に向き合う意識の深さに、大きな学びをいただいた。
言葉や文化が違っても、「人を想う心」は同じ。看取りとは、国境を越えて人の心をつなぐ営みなのだと、あらためて教えていただいた皆様に感謝、合掌
文責 柴田久美子

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