2025年11月14日

新緑が眩しい5月半ば、東京の看取り士の次女様から「実家の父の介護をしている母をサポートしてほしい。父は長くても秋頃までと聞かされている」という突然のご依頼。
お父様お母様にご挨拶をさせていただき、仲の良いお二人が共に歩まれ、残された時を穏やかに過ごしたいという願いが優しい笑顔から感じられた。7月契約予定となり、また伺うことをお約束する。
6/4「お父様が急変した」連絡を頂き6/5訪問する。
お父様は鎮静剤がかかり、静かに眠られている。ベッド横の壁には、思い出の家族写真が一面に飾られており、お別れを大事にしていることが伝わってくる。
次女様から「父にはいっぱい心配をかけてきたので最期に感謝の気持ちを伝えたい」とお聞きし、二人の娘様お母様に死生観、命のバトンタッチ、看取りのお作法を説明させて頂く。
二人の娘様は看取りの経験がプロとしておありになり、和やかにご理解いただいた。
お母様も娘様が帰られ、安心されている様子。急変のリスクが高いので、いつでもご連絡くださいと伝え、失礼する。
訪問3時間後「今、父の呼吸が止まりました」と連絡がはいり、看取りのお作法をしていただく事をお伝えし、急いで駆け付ける。
「呼吸合わせ、お看取りの作法は終わりました」と看取り士である次女様より伝えられる。二人の娘様の思いが伝わり、お父様は幸せそうな穏やかなお顔をされておられた。
お孫様も一緒にお父様のベッドを囲み、思い出話をする。昨夜もお父様と川の字に布団を敷き、いっぱい話をしたとの事。時折笑い声があり、和やかな時間を過ごし、お父様ご自身でプロデュースされた潔いお別れを皆様確信される。
お母様の「ここに居て下さい」とのお言葉に、短い関わりにも関わらず頼りにして頂けたこと、寄り添うことの本当の意味を実感させて頂く。ご家族に面倒をかけないように最期まで考えてお別れなさったお父様の潔さと家族を思いやる深い愛を教えていただいた。このご縁に感謝、合掌
担当看取り士 鍋島美由紀
文責 柴田久美子

086-728-5772
お問い合わせ